くすり学生マガジン
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さらなる成長の場

成長の場とは

これまでのキャリアについて教えてください

【薬剤師歴22年 ドラッグストア店長 Hさん】

私は24歳から薬剤師として勤務を開始しましたが、最初は病院内で薬剤部の仕事をしていました。

しかし病院の方針や勤務状況に以前から不満を持っていたこともあり、勤務から3年が経過した時に転職を決意し調剤薬局へと移りました。

調剤薬局では病院からの処方箋を受け付けてそれぞれの患者さんに合った薬品を提供してきましたが、長く勤務を続ける中で管理薬剤師の資格を取得して支店での管理責任者となることもできました。

支店長となってからはその調剤薬局内での調剤業務だけでなく、店舗全体の雰囲気作りやスタッフの教育など数多くの業務を経験しています。

しかしそうした勤務をしていたところ、突然に本部が外資系の製薬チェーンに吸収されることになりかなり大きな経営方針の変更がされることになったのです。

人づての話ですが私自身は支店長としての本部からの評価はそう悪くなく、吸収後も店長として勤務をすることが期待されていたようなのですが、経営方針が変更となったことで支店ごとの自由度が低くなりそれまでのような独自の考えでお店を切り盛りするという感覚がなくなってしまいました。

そこで長年お世話になった調剤薬局を退職し、代わりにヘッドハンティングを受けた現在のドラッグストアに店長として採用されました。

調剤薬局からドラッグストアに転職して戸惑ったことはありますか?

転職するまでは調剤薬局もドラッグストアもひとつのお店で営業するところとしてそれほど違いはないと思っていたのですが、実際に勤務をしてみて業務内容の違いに正直驚きました。

考えてみれば当たり前のことなのですが、例えば調剤薬局では既に病気として病院などで診断を受けた人が訪れるのに対し、ドラッグストアでは全く健康に不安のない人の方が多く訪れます。

またOTCなど市販薬や健康食品・サプリメントといったものを求めに来られるお客様に対しては、医師の処方箋などがない段階で私達薬剤師が独自の判断で商品の紹介をしないといけませんから、責任は重く一人ひとりの力量が大きく試されてきます。

最初はセールスということで行うやり方に慣れず苦労をすることもありましたが、あまりガツガツと売り込むのではなく訪れる方の話をよく聞きその中から適する品物を丁寧に選ぶようにすることで結果的に信頼を勝ち得るのだということを学びました。

今後の展望や目指す理想などがあればどうぞ

私の場合はそれまで調剤薬局チェーンで支店長をしてきたという経験があったため、ドラッグストア勤務でもいきなり店長候補として採用をされたのだと思います。

ヘッドハンティングを受けたということもあって最初は期待に応えようとかなり背伸びをしていましたが、今ではようやく肩の力も抜け自分なりのお店づくりということができてきたように感じます。

これからは売上がきちんと確保できるようにお店づくりとスタッフの教育を徹底させていくとともに、地域の健康を支えるような場所を目指していきたいですね。