くすり学生マガジン
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奨学金活用と返済のコツ

返済

薬学部を卒業するまでにかかる金額は?

薬学部の薬剤師養成課程が4年制から6年制に変更になったことにより、資格取得のためにかかる時間も費用もぐっと大きくなってしまいました。
医療系の資格を取得するための課程ではどうしても実習や実験が中心となってしまうので、座学が中心の人文学系の学部と比較して全体的な金額が高くなります。

薬学部の中でも国公立大学ならば400万円程度あれば十分に学費を賄うことができます、一方で私立の薬学部は6年間の課程で1000万円近くがかかってしまうということが算出されており、これは卒業後の大きな借金となってきてしまいます。

薬剤師の仕事は資格が必要となる専門職なので一般の会社員よりもやや高めとなってはいるものの、経験の浅い若手のうちはどうしても給与額が低くなるので奨学金の返済のために日々の生活が相当締め付けられてしまうこともあります。

なお全国にある薬学部養成課程の認定校は全部で73校ですが、このうち国立大学は14校、公立大学は3校で残りは私立大学です。
国立大学の学費は誰でも同じですが、公立大学の場合には地域内の学生か地域外学生かによって学費に若干の差が付けられてしまうこともあります。

重くのしかかる奨学金返済

日本における奨学金制度のうち最も多くの人に利用をされているのは日本学生支援機構によるものです。
しかしこの日本学生支援機構の奨学金は「奨学金」という名称は名ばかりで、実際には利息を付けて貸付をし卒業後に返済をせまるという実質「ローン」と同じしくみをしています。

利息は借り入れをする時期によって異なりますが過去の数値では平成28年度から返済をする人では基本月額部分は0.1%、増額部分については0.3%となっています。
一般の消費者ローンと比較すれば随分安いようですが、新入社員のうちから安くて数百万、高いと1000万以上の借金を利息とともに返済していくわけなのでそうそう簡単に完済をすることはできません。

一般的な返済プランでは、月々3万円ほどの金額の返済で20年という期間で設定されているので、つまりそのまま返済をしていけば完済をするのは40代も半ばになってからということになってしまいます。
20~30代ともなれば結婚を考えたり持ち家をしようと考えるような時期ですから、そうしたところにお金を十分使えないまま40代を過ごすことになります。

将来の投資のために使用する奨学金が、かえって将来を狭くしてしまうというのは誠に本末転倒なので借り入れをするまえにはしっかりと返済プランを立てて、無理なく支払いができるものを選ぶ必要があります。

返済不要の奨学金を探す

とはいえ親に経済的な負担をかけることが出来ない以上、あとで返済が苦しくなるとしても借り入れをせざるを得ないということもあると思います。
そこでぜひ探してみてもらいたいのが返済不要の給付型の奨学金です。

給付型奨学金は国の制度の他、民間の団体が支援をしていることもあるのでそうしたところで自分の条件にあったものを申し込みしてみるとよいでしょう。
奨学金の中には特定の学部に進学する人を対象としていたり、特定の地域に進学・就職することを前提として貸し出すといった一定条件がつくこともありますが、それでも返済不要で学費を得られるというのは非常にありがたいことでしょう。

理系分野は文系分野よりも奨学金を実施しているところも多いので、まずはそうしたものから問い合わせをしてみることをおすすめします。